どのAIモデルが小説を得意とするのか?9モデルの評価とおすすめ

Web小説作家10人が、9つのAIモデルによる英語ファンタジーの原稿を採点。Claude、Doubao、Kimi、Gemini、Grok、DeepSeek、GPTを比較します。

小説を書くのが得意なのは、どのAIモデルなのか。きっと同じ疑問を持っている方も多いだろう。小説の評価は主観的で、どのモデルの文章がよく、どれがよくないのかを判断する統一基準はない。その疑問に答えるため、少しでも参考になればと比較評価を行った。

9つのモデルに、同じ英語のファンタジー小説の創作資料と同じpromptを与え、それぞれに連続する3章を書かせた。生成された原稿は修正せず、Web小説作家10人に9つの原稿を10点満点で採点してもらった。以下は今回の主観的な評価に基づく順位であり、あくまで参考として見てほしい。3章だけでは長編全体での実力は証明できず、ジャンルや言語、promptが変われば結果も変わり得る。

  1. Claude Opus 5.5: 6.5点
  2. Claude Sonnet 5.5: 6.3点
  3. Doubao Seed 2.1 Pro: 6.1点
  4. Kimi K3: 6.0点
  5. Gemini 3.8 Flash: 5.8点
  6. Grok 4.6: 5.6点
  7. DeepSeek Flash: 5.5点
  8. GPT-6 Astra: 5.4点
  9. GPT-6.1 Sol: 5.4点

この点数はあくまで参考だ。同じ原稿を別の数人に採点してもらうと、全体的に点数がやや低く、最高点も6点を超えなかった。順位にも多少の違いがあった。

このほか、プログラミング専用モデルやローカルの小型モデルもいくつか試した。ただ、点数はおおむね5点未満だったため、名前と点数の公表は控える。今回のテストを踏まえ、執筆に特におすすめしないのは以下のモデルだ。

プログラミング専用モデル

これらは主にプログラミング向けに学習し、他分野の学習データを除いている。コードはうまく書けても、一般に文章を書くのは得意ではない。

速さと低価格を売りにするFlash、Liteなどのモデル群

長編では、本文の質、執筆技術、文学的な素養がより重要になる。そのためには十分な学習データを持つモデルが必要で、こうした要件を満たすモデルは一般に小型ではない。

小型モデル

パソコンに導入するローカルの小型モデルや、クラウド上の小型モデルを指す。長編では人物、筋立て、章をまたぐ一貫性を同時に扱う必要があり、一定の推論能力が求められる。しかし、これらの小型モデルは一般に推論が得意ではない。そのため、長編小説の執筆にはおすすめしない。

AIモデルはなぜ一般にプログラミングのほうが得意なのか?

現在の大規模モデルは、一般にコードの生成や自動化タスクの実行を得意とする。コードには形式的な文法があり、フレームワークやインターフェースの取り決めもあるからだ。自動テストで動作の一部を検証できるため、モデルに明確なエラーのフィードバックを与えやすい。多くの人はコードを書けなくても、文章なら多少は書ける。そのため、小説を書くほうがコードを書くより簡単だと思い込み、プログラミングには上位モデルを使いながら、小説には下位モデルにしかお金をかけない人が多い。モデルは小説の誤字や文法を確認できるが、人物に説得力があるか、物語が読者の心を動かすか、章をまたいで展開がつながっているかについては、統一された合格基準がない。これこそ、大規模モデルが文学的な文章よりプログラミングを得意とする根本的な理由だ。